ごくたま昨日日記 in August, 2003

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Aug.1,2003 (Fri)

daylife

処分するマンガをあらかた掘り出した。まだどっかに眠ってる可能性はあるが。かなりの量になってしまったので、整理はあきらめてブックオフにでも持って行こうと思う。
その前に「欲しい」という奇特な方がいないとも限らないので、リストを載せておきます。奇特な方はお早めにご連絡を。さっさと売り払いたいので(邪魔なんコレが)。
完結しているマンガについては基本的には全巻揃いだと思いますが、何巻かの欠番はあるかもしれません。希望が出た時点で整理するので現時点では不明。何巻あるかも調べるのが面倒臭いので載せてませんがお許しを。
連載中のマンガに関しては、注釈がないものについては最新刊まであると考えてもらって結構です。

まだあるけど、あとはバラバラなのでこんなところで。もし、「欲しい」という奇特な方は希望マンガを明記の上、メールにてご連絡を。あ、もちろん無料ですが送料はご負担ください。

『ボーン・アイデンティティ』(2003 アメリカ)[movie][dvd]

監督:ダグ・リーマン、出演:マット・デイモン、フランカ・ポテンテ、クリス・クーパー

世界的ベストセラーであるロバート・ラドラム『暗殺者』が原作、ってことになっているけど初期設定だけですね。要するに「暗殺者が記憶喪失になって途中で知り合った女性と逃亡」というシチュエーション。まあ、ラドラムの原作は冷戦時代だったからこその話であるので、それをこの時代向けに仕立て直したことに関しては問題ないと思います。

とにかく展開が早くてグッド。10分ストーリーが展開すれば5分のアクションが待っているので飽きないし、奇をてらった演出はないけど堅実なので、見てて冷めちゃうようなこともあまりない。一昔前の真っ当なアクション映画、スパイ映画を見ている感じです。今時のアクション映画で2時間ないのも好印象でした。

主役のマット・デイモンとフランカ・ポテンテも映画と同じように、特に二枚目でも美人でもないけど必要以上に個性的でもなく、上手いとも下手とも思わないという印象なんですが、それが逆に「映画としてのアクション映画」にはちょうどいい。要するにストーリーとかキャラクターとか作り込まれると余計な要素になっちゃうことがあるんだけど、それがない。
CIAの悪役であるクリス・クーパーも含めて、登場人物の設定として「違和感がない」、言ってみれば押し付けがましくない。おかげで素直に映画を愉しむことができるという寸法です。まあ、ありきたりな配役でありきたりなストーリーだ、という人もいるとは思いますが。

特筆すべきところは何もない(アクションもそこそこレベルなんだけど、CGもワイヤーもカンフーも使ってないところが逆に新鮮)けど、こうした無難な映画って最近ないと思います。昔だったら、映画館では見ないけど、テレビの洋画劇場で見たときに「拾い物」と思うような感じでしょうか。いい意味で「暇潰し」には最適な映画だと思います。

全然関係ないけど冒頭のシーンでマット・デイモンを助ける老人(ジャンカルロ)がいかりや長介に似てるなあ、とか、パリ市街をミニクーパーで駆け抜ける姿を見て『ミニミニ大作戦』みたいだなあ、とか思って見てました。つまり、そういう風に余計なこと考えながら見てても愉しめる程度にスカスカしてて面白い、ということです(ホントか?)。

更に余談、この映画のOKさんのレビュー読んで、『リプリー』との繋がり方の指摘に「へぇー」と思った。こういう感想が書ける人は素直に凄いと思ってしまう。

涅槃の読書模様

『日曜の夜は出たくない』倉知淳読み中。

購入物。

7月の読了本一覧

計8冊。リンク先はレビューです。

Aug.2,2003 (Sat)

daylife

本日の名台詞。

「根底にはミステリの魂があるんです」By進井瑞西@永世

「調査捕鯨」ByINO@イノミス

「鯨と清涼院とどっちが上だと思ってるんですか!」Byまる缶@卓上灯火@官制下

敬称略。

Aug.3,2003 (Sun)

daylife

前々から思っていたことだが『行列のできる法律相談所』とかいう番組には苛ついて仕方がない。「えぇー」という効果音がとにかくウザイ。

一昨日の「一斉処分マンガ大放出」リストに以下を追加。

以下、売約済み。

それにしても昨日のバーベキューに関しては、ネタ以外のことを誰一人として語っていないというのはどういうことだ <お前もな。

蹴球微熱 2003Jリーグ1stステージ最終節

昨晩は夜中の12時過ぎに帰ってきてヘトヘトだったというのに2時からの横浜F・マリノスとヴィッセル神戸の録画中継を見てしまった。

我らが浦和レッズに負けて自力優勝の可能性を消してしまったジェフ市原は仕方ないとしても、ジュビロ磐田サポーターはカズ(神戸)に怒りの矛先を向けても仕方ない気がする。二度の決定的なチャンスのうちどちらかでも決めていれば試合展開は変わっていただろうに。

岡田監督も言っていたがマリノスの優勝は「棚から落ちてきたボタモチ」という感じはある。しかし、そのボタモチをしっかりと取ってしまうだけの力は確かにあった。ただ、それを過信に繋げてしまうようだと2ndステージ及びチャンピオンシップは苦労することになるだろう。特に層の薄さという課題を乗り越えないことには一人の怪我や退場でボロボロになる気がする。

MVPは誰か、ということになると私はマルキーニョス、ドゥトラ、ユ・サンチョルの助っ人三人衆を挙げる。8得点した久保の貢献は大きいけど、それはマルキーニョスが久保の代わりに走り回って仕事をし、スペースを作ったからだし(普通の外国人と日本人の関係とまったく逆である)、ドゥトラの左足から放たれる精確な(今の日本では一番の)ボールは久保だけでなく多くのゴールを生み出した。特にコーナーキックの精確性は素晴らしかった。優勝を決めたヴィッセル戦でも先制点はそのドゥトラのコーナーキックからであった。
そして、ユ・サンチョル。再開後に合流し、5試合のみの出場ではあるが貢献度は計り知れない。前述したようにマリノスは層が薄く、どのポジションにも代役がいない。それを埋めたのがユ・サンチョルの恐るべきユーティリティ性である。過去、マリノスにはFWとして在籍し、1999年には15得点、2000年には17得点もしている選手なのである。それを右サイドバックで使う贅沢。そして184センチの身長を活かしたセットプレーでの強さ。点が獲れず困った時には試合中にFWへとコンバート。そして点を獲ったら再び右サイドバック。もちろん中盤だってできる。その起用法もさることながら、その起用法に文句一つ言わず従い貢献する彼のプレーは大きな力である。

誰か一人、というMVPがいないのはマリノスにとって逆に好材料でもある。一人に頼ったチームはその一人の調子と共に崩れていくこともあるからである。2ndステージも大崩れはありえないとは思うが、層の薄さは未だに不安材料。控えのレベルアップは急務だろう。とはいえ、岡田監督にとってはあくまでも今年はレベルアップの年で、優勝はおまけであろうから問題ないのかもしれない。

さて、2ndステージ。横浜、磐田、市原といった1stステージの上位陣は2ndステージも優勝争いを演じるだろう。そして再開後好調をキープする東京V辺りが加わってくると予想する。磐田は、藤田がユトレヒトへの移籍を決めた。この穴をどう埋めるか。ゴン中山の復帰はいつになるのか、というところが鍵だろう。

『いざ言問はむ都鳥』澤木喬(1990 東京創元社)

「連鎖式」(黄金の羊毛亭のここ参照)を一般化させた創元推理シリーズの記念すべき第一号。若竹七海の先輩でもある澤木喬のデビュー作。
解説は「日常の謎」の先駆者である北村薫

大学で植物生態学の助手を勤める沢木敬の周りで起こる「一見なんでもないような」事柄を、親友にして義弟の植物生理学助手である樋口が解き明かす。

早朝の道路に散らばった花びらが教える真実。【いざ言問はむ都鳥】
子供用の切符を買い続ける男。【ゆく水にかずかくよりもはかなきは】
小火の正体とセラミックの鋏。【飛び立ちかねつ鳥にしあらねば】
黒猫の幽霊の正体。【むすびし水のこほれるを】
の四編を収録。

「連鎖式」も「日常の謎」も「連作短編」という形式も当時はまだまだ初期段階ということもあって、そうした構成やテクニックは粗さが残る。だがそれを作者の技量だけに責任をおっ被せるには忍びない。先駆者は轍を踏めないのだから。

その意味においても本作は発刊当時に読んでおくべき作品だったような気もする。たかだか13年前の作品でありながら、この分野はその後大いなる発展を遂げた。それらを読んできた身からすると推理の強引さが目立つし、特に構成という意味ではいささかチグハグな感じは否めない。

本格のコードとというのは時として人格を無視しがちだが、本作はそのいい例である。しかし、「日常の謎」という分野において、親しい友人や身近な人間を題材としていながら、その「人格を無視」してしまうと物語として厳しい。
謎を解決することに主眼が置かれてしまうのは仕方ないとしても、謎を構成するために必要な「もの、こと」しか見えていないのはなぜだろう。本来ならば「後付け」で語られるような内容が、いきなりの推理で語られてしまう感覚には違和感を感じ得なかった。

正直にいって、小説としてはミステリの部分が浮ついていて、それ以外の部分の方が分量的にも文章自体のレベルも読み応えがあった。ミステリを期待して読めば、「日常の風景描写ばかり」といった感想にもなるかもしれないが、私的にはミステリとしての出来が今ひとつと感じられたのでそういう感想になる。

私自身が植物に関してまったく無知なのは以前にも書いたが、本作の中に出てくる植物知識はますますもってわからないことだらけであった。これは多くの読者にとってどうだったのだろう。それも含めて説明のバランス(植物だけでなく推理に関しても)があまりよろしくないと思ってしまうのは私だけだろうか。

とはいえ、この作品が後々に与えた影響はとても大きなものであったと思う。そういった貢献を認めつつ読んでみるのも一興かと。

Aug.4,2003 (Mon)

daylife

サザンオールスターズの『涙の海で抱かれたい』の転調前のフレーズを聞くと「とんでとんでとんでとんでとんでとんでとんで〜まわってまわって」と歌いたくなるのは私だけでしょうか。

「かつて子供だったあなたと少年少女のための」ミステリーランド(各所で表記が異なるのはなぜ?)は気になっているのだが、レビューがあまり見当たらないので評価が下せず購入に踏み切れない。この値段で外したら悲しいからなあ。というか、この値段では「少年少女」は手が出せないように思うのは私だけだろうか。
それにしても小野不由美は売れてるなあ。書泉グランデでも小野不由美だけ売り切れてました。

マンガを整理した際に色んな物を処分したくなったが、その一つがビデオテープ。場所とるし、このままでは劣化していくばかりだ。ボブ・サップが出演しているCMで、VHSからDVDへのコピーができるデッキがあるが、あれってVHSからDVDへのコピーが終わったらビデオは用無しだよな。残しておきたいビデオは多分10本もあるかないかなので、面倒な確認作業とコピーだけすれば処分できるんだけどなあ。

「一斉処分マンガ大放出リスト」に以下を追加。

売約済みに一件追加。

これだけ処分しても全然減った気がしない…。

涅槃の読書模様

『日曜の夜は出たくない』倉知淳読了。

とある事情から『CANDY』鯨統一郎読み中。

購入物。

『屋上物語』北森鴻(2003 祥伝社文庫)【→bk1へ】

『小説non』誌に連載され、「長編連鎖ミステリー」のコピーがつけられた連作短編集(矛盾?)。
文庫版では最後に書き下ろしのサブ・ストーリーがおまけとして収録されている。

百貨店の屋上にあるスタンドのうどん屋を切り盛りする「さくら婆ァ」と、どこか憎めない興行師の杜田、ふてくされ高校生のタクといった面々が、屋上で起きる不思議な事件を解決していく。
語り部が全て屋上に存在する「モノ」達というのがいかにも北森鴻らしい。

最初の【はじまりの物語】から、次の物語へと絡んでいく糸はまさしく「長編連鎖ミステリー」のキャッチコピーに相応しい。いわゆる「連鎖式」(「黄金の羊毛亭」のこちらを参照)のパターンではあるのだが、一つ一つの短編の繋がりがより密になっている。

一見、ほのぼのとした屋上という舞台と登場人物達だが、話自体は重いものばかり。人の心の「残酷さ」というか、大袈裟にいえば「性悪説」とでも評したくなるテーマばかりである。
ただ、最後には一応の救いは訪れる。これを「徹底されていなくて中途半端」ととるか、「救いがあってよかった」ととるかは読者の好みによるだろう。ちなみに私はどちらかといえば「中途半端」寄りの読者ということになる。

北森鴻の巧さは充分に味わうことができるが、切れ味は『春の下にて花死なむ』『メインディッシュ』に劣る感じ。個人的には「モノ」による語りという発想は面白いが、それを最も活かす手法は果たしてこの物語なのか、という印象が大きいせいもある。

職人の手による確かな一品、もしくは「さくら婆ァ」が食わせるうどんのように、本来ならば高級なのにモニターだから安く食える「美味いうどん」、という感じの作品。「安くて美味いうどん」もいいけど、個人的には「味」だけでなく店構えや応対も含めて「高くて美味いうどん」を北森鴻には求めたくなるのである。

『多重人格探偵サイコ -9-』大塚英志/田島昭宇(角川コミックス・エース)【→bk1へ】[comic]

買う度に思うことですが間が開きすぎな上に話が複雑なので内容をドンドン忘れていきます。

この巻ではバーコード保持者はコピーがいる、みたいなことになってますが、なにがなんやら。この女性は誰?。なぜに「小林」という存在がここまで重要視されるのか全然わかってない自分。

なんか嫌な終わり方しそうだなあ。その前に終わるのかどうか不安だけど。

Aug.5,2003 (Tue)

daylife

CDシングルの売り上げランキングを見ていて、ふと目が留まる。

これが芸名だとしたら命名した人はヒカ碁ファンに違いない。本名だったら今この時代に出てきた偶然が笑える。既出だったらスミマセン。

FC東京VSレアル。悔しいけど見惚れてしまう。FC東京はあのメンバーでいい勝負したよ。それでもしっかりと見せ場を作って勝ってしまうところがレアルだけど。もうサッカーじゃないね。あれはショーだ。

最近、ミステリを読んでいて思うのは、「自分のストライクゾーンが狭まってしまったなあ」ということ。別に他の人と違う読み方をしているとかではなく、単に許容範囲が小さい。面食いになったとでもいえばいいだろうか。これは正直好ましくない。なんとかせにゃあ。しばらくミステリから離れて渇望感を煽ろうかなあ。

涅槃の読書模様

『CANDY』鯨統一郎読了。……レビューしなくちゃダメですかね?。

購入物。

『日曜の夜は出たくない』倉知淳(1998 創元推理文庫)

かつて『星降り山荘の殺人』で強烈なKOを食らってしまい、それ以来手が出なくなっていた倉知淳。本作は倉知淳の実質デビュー作で、猫丸先輩シリーズの第一作。

【空中散歩者の最期】/【約束】/【海に棲む河童】/【一六三人の目撃者】/【寄生虫館の殺人】/【生首幽霊】/【日曜の夜は出たくない】
の七編に、
【誰にも解析できないであろうメッセージ】および【蛇足-あるいは真夜中の電話】をプラスした連作短編集。

ほぼ初めてに近い作家の作品を読むとき、それが短編集なら始めの一編が大きなウェイトを占めることはよくある話。そして、本書の一編目【空中散歩者の最期】を読んだとき、「うわー、これは正直キツイなあ」と思ってしまったのが、あとあとまで尾を引いた感じがする。

それぞれの短編自体のレベルは決して低いわけではないし、猫丸先輩に代表される登場人物の描き方もなかなかに良い。ミステリとして、トリックがダメダメということもないのだが、どうにも乗り切れなかった。

それはやはり一編目の【空中散歩者〜】での躓き、これはその他の短編でもいえることだが、にあるような気がする。推理に無理があるのは目を瞑るとしても、ここで気になってしまうのは「ワトソンの不在」ということである。

ワトソン不在のミステリがダメというわけではない。しかし、本作のような証拠も何もない、数少ない手掛かりから一足飛びに犯人や犯行方法を指摘する場合、ワトソンの欠如は弱点になりうる。
本作でも八木沢に代表されるような「聞き手」は存在する。しかし、彼らは細かいところをいちいちツッコんでくるようなワトソン役ではない。むしろ猫丸先輩の話を丸々信じ、さらに話を促す役目である。そのおかげで、「その推理はさすがに無理矢理だろう」と思うところでも何の疑問もなく通り過ぎられてしまって不完全燃焼に陥ってしまった。

思うに、ここでの登場人物たちは猫丸先輩の推理に納得する必要はなかったのではないだろうか。今ひとつ腑に落ちない状態の方が落ち着きが良うように思われる。それで猫丸先輩の言った通りに事件が解決しても、また真相は藪の中でも問題ないし。

この「ワトソンの不在」というのは本作の趣向としては意図的にならざるを得なかったのかもしれないのだが、ここでまた、本書全体に関わってくる趣向自体に私は「?」という感想をもってしまった。こういう遊びは嫌いではないが、あまりにもわかりにくい。作者自身が認めているように「誰も気付かない」だろう。こうした「遊び」は一つ間違うと単なる「自家中毒」に成り下がってしまう。「わかる人だけわかればいい」どころか「わかる人がいるはずがない」という仕掛けは果たして意味があるのだろうか。しかも、その仕掛けが無理無理なものであるだけに「へぇー」という感想以外出ないのだった。

全体的なトーンは落語の「三題噺」を思わせる。猫丸先輩はいわば「ご隠居」で、市井の小市民たちが右往左往している姿を面白おかしく描写し、それでいて皮肉もあればオチもあり、そして当然題となる「謎」があるわけだ。その「ノリ」自体は好きなのだが、猫丸先輩の「お前さんは」という言葉遣いには思わず苦笑いなのであった。

『BREACH -9-』久保帯人(ジャンプコミックス)【→bk1へ】[comic]

遂にソウルソサエティ突入。で、最初の対決は「気は優しいけど力持ち」の敵。っていうか恐ろしいまでにジャンプ格闘路線の王道すぎて何も言えません。も少し捻って欲しかったなあ。普通は「力対力」でここはチャドの出番のような気もするし。

もう9巻なんですよね。どうなんかなあ、うーん。

『アイシールド21 -4-』稲垣理一郎/村田雄介(ジャンプコミックス)【→bk1へ】[comic]

VS賊学戦でモン太大活躍。そして入部希望者殺到、という巻。
展開が早くてすこぶる読みやすい。かといって内容が薄いとも感じないし今時これくらいのハイペースで進行して尚且つ面白いマンガは珍しいんじゃないでしょうか。

あくまでも王城(というか進)をライバル付けして、そこに至るまでの過程は過程、という風に割り切った描き方が好感持てます。今一番のスポーツマンガ。絵の力と構成力があるからこそですけどね。

ハァハァ三兄弟は結構好きだ。

Aug.6,2003 (Wed)

daylife

暑い…。

涅槃の読書模様

『オーデュボンの祈り』伊坂幸太郎読み中。鯨のあとだけに普通の文章でもいとおしく感じる。

購入物。

『CANDY』鯨統一郎(2001 祥伝社文庫)

祥伝社400円文庫シリーズの一冊。

なんかレビューするのも馬鹿らしいというか読んだ時間も含めて「時間を返せ!」と言いたい。
罵倒の文句ならいくらでも書けそうですが、そんな時間も無駄でしかないので、とりあえず一言だけ。

読者をなめるな!

つまらないだけの本なら他にも沢山ありますが、これほど手を抜いて書かれた本は他に読んだことがない。おそらく2時間くらいで書かれたと思われる。しかも、プロットも何も考えずただただ思いつきを書き綴ったに過ぎない。
作家にももちろん問題はあるが、出版社にも問題はあると思う。そりゃ本も売れない時代になるよ。こんなくだらない本を読まされる方の身にもなって欲しい。

『文章魔界道』も確かにひどい作品だったが、あちらはまだ回文や駄洒落も“少しは”考えられていた。少なくとも2時間で書いたとは思えなかった(それでも4時間くらいだろう)。

この『CANDY』だって考えて書かれれば“少しは”面白くなったかもしれない。そういったものをまったく放棄しているのが読んでいてわかってしまうのが腹立たしい。まあ努力しても高が知れているとは思うのだが。

こういう本を読んでしまうと「商業出版」っていったいなんなんだろう、と思ってしまう。真剣に文章力を磨いて作品を書いている人達から見たら破壊に値する作品であることは間違いない。作者と出版社が本気で面白いと思ってこの本を出版したのだとしたら…狂っているのは私の方かもしれません。

でも驚くべきことにGoogleってみると結構好意的なレビューが多いんだよな。やっぱりおかしいのは私の方か。でも、この本を許容したら自分は終わりだと思うのであくまでも否定で。

『デーモン聖典 -1-』樹なつみ(花とゆめコミックス)【→bk1へ】

『八雲立つ』『獣王星』の並行連載で少々迷走してしまった感のある樹なつみの新連載。いきなり凄いスケールで話が始まってしまい、これもまた本当に上手くまとめることが出来るのかどうか不安になる。

話としては、身体の成長が逆行して死んでしまうとう奇病が流行し始めた近未来。実は、「異界」からの侵入者との接触が原因だった。みたいな。

現時点ではどういう風に話が進んでいくのかまったくわかりませんが、いつも以上にビジュアルに力が入っているような気がするので女性にはオススメなのかも。個人的にはあまり期待しすぎないように読み続けるつもり。

Aug.7,2003 (Thu)

daylife

最近の「はてな」は落ちまくってる。夏だから? <んなバカな。

今日の『TVチャンピオン』は「チャーハン王選手権」。全部食いてえ。

『Number 582 U-23 '80年代生まれがニッポンを強くする』

各スポーツのU-23世代を特集。それぞれの記事のレベルが高く、久々に読み応え充分な一冊。

乙武洋匡による大久保嘉人インタビュー。
受け答えがかなり面白い。乙武はインタビューになると真価を発揮する。毎号2ページのインタビューが載っているのだが、今号は巻頭特集という体裁。普通のライターなら聞かないようなことをさらっと聞くので、目新しいインタビューになる。大久保ファンは必見。

先日の世界水泳の100、200の平泳ぎで世界記録を打ちたてた北島康介に関する記事。
これも面白かった。特に、「調子も怪我も関係ない、スタートラインに立ったら全てがリセットされる」という考え方は革新的とも言える。その時の状態がどうであれ、それまでに培ったものだけが本番では全て、というのはなかなか言えないことだが、北島は実際にそれを目の前で見せてくれるのだから。
平井コーチの、「やることだけやっといて、あとは本人に期待しよう」という台詞が北島を端的に言い表している。この選手の真価をまだまだ日本のマスコミは伝えきれていないように思う。

天才少女・福原愛の現在地。
「天才卓球少女・愛ちゃん」としてお茶の間を賑わしたのはそう昔のことではない。この記事では、彼女が現時点で“愛ちゃん”なのか“福原”と呼ばれる一選手なのかという考察を繰り広げている。しかし、「男子、三日会わずば刮目して見よ」という言葉があるが、“愛ちゃん”は驚くべきスピードで“福原愛”へと変貌を遂げていると思う。まだ14歳。少女が大人になったとき、何が待っているのか愉しみに待ちたい。

末續慎吾、100m9秒台への道。
この記事も良かった。高野進、伊藤浩司、そして末續へと続く東海大スプリンター三代の繋がりを通して、日本のスプリントが一歩ずつ9秒台へと近づいていることを書いている。三人が並んだ写真もグッド。惜しむらくはもっと大きな写真で見たかった。

アテネオリンピックから正式種目となった女子レスリング。その中でも55キロ級を争う二人の“女王”、山本聖子と吉田沙保里をクローズアップ。本来ならば7階級あるはずの女子レスリングだが、アテネでは5階級しか実施されない。そのことにより世界に君臨する日本の女王二人がたったひとつの「枠」を巡って争うことになる。今年行われる世界選手権では通常通り二階級に分けて出場するが、いずれ決着をつけねばならない。個人的にもこの二人の決着は非常に愉しみ。さらにいえば、アテネでいくつ金メダルが獲れるのかも。それくらい女子レスリングは日本が強い。メダルを獲ればいやがおうでも注目を浴びることになる。女子レスリングに光を。

U-23 新時代の戦士達。
その他の種目の'80年代戦士たちをそれぞれ1ページで紹介。スピードスケートの大菅小百合が自転車競技に転向したのは話題になったが、彼女は第二の橋本聖子になれるか。それ以上になれそうな期待感もある。柔道で田村亮子の連勝を止めた福見友子はまだ高校生。日本女子柔道は田村の後を継ぐ人材を生み出さねばならない。彼女は果たしてそういう存在になれるか。その他にも色々。

U-23くんの半生。
'80年に生まれた人がおおよそどんな感じの人生を歩んできたのかをユーモアタッチでシミュレーションした記事。自分と10年違うはずなんだけど、この記事を読んでいると少なからず自分にも当てはまる部分があるなあ、と思った。

意外なことに'80年代世代、U-23といえば「松坂世代」という図式があるはずなのに、野球の記事はちょこっとだけ。今迄さんざん記事にしてきたからあえて割愛したのかな。

その他の記事。

Jリーグ1stステージで台風の目になったジェフ市原に関する考察。
短い記事だが、オシム監督の悩みを代弁しているかのようで興味深かった。「オシム語録」に関して、「本当のことをしゃべっているわけではない」とおうオシム監督の言葉はどこまで信じればいいのか。それすら術中にはまっている気がする。確かに2ndステージでは市原は研究される。リーグ最終の2試合ではいいところなく終わったが、どこまで行けるのか。個人的に、今見てて一番面白いサッカーは市原なので頑張って欲しい。あくまでもレッズサポーターの私ですが。

レアル・マドリー、ロナウド&ロベルト・カルロスのインタビュー。
ロナウドの「こう見えても僕はサッカー選手だよ」には笑った。しかし、冷静に考えればやっぱり凄いチームだよな。あとは守備がどうなるのか。先日のFC東京戦でもマケレレのワンボランチでは無理があった。最終ラインもイエロが抜けた穴は埋められるのか。バルサファンの私としては崩れてくれることを祈るのみ。

室伏広治インタビュー。
今、日本人で最も優れた(能力的に)アスリートは誰か、と聞かれれば私は室伏広治と答えるだろう。清水宏康とイチローも捨て難いが総合的なポテンシャルという意味では彼になると思う。これまでロシア(ソ連時代)の巨漢二人しか投げたことのない84メートル台に遂に侵略。いったいあの身体にどれほどのパワーとスピードが秘められているのか。清水もそうだが、ある一定の領域を乗り越えてしまったアスリートの言葉というのは凡人には理解できない域に入る。このインタビューでも室伏は我々には通じ難い言葉で自らの身体を語るのだが、それは決して胡散臭いものではなく、彼にとっては実証を伴ってのことなのだろう。
清水が内臓筋肉という人間には認知できない筋肉を認知し、動かせるのと同じように、室伏は背骨の骨を個別に、しかも自由に動かせることができる。人間の身体はどこまで進化するのだろうか。

仁志敏久「プロフェッショナルの証明」。
今回もコラムのほとんどが禅問答。「歩きながらボールを拾うように捕れ」。型などない。などなどとてもじゃないが指導者には聞かせられないような言葉ばかり。仁志もそういう領域のアスリートなのかもしれない。

金子達仁「いつかどこかで」。
このコラム自体は大したことないのだが、彼が久々に中田英寿にインタビューしたらしい。8月11日発売の『Number PLUS』で読むことができるようだ。前回のインタビューは確か1999年で、その記事は私の中では10本の指に入るコラムである。これは楽しみ。

「Number EYES」の高見盛の記事も笑えました。

今回はこんなところで。

涅槃の読書模様

『オーデュボンの祈り』伊坂幸太郎読み中。

購入物。結局買っちまいました。

Aug.8,2003 (Fri)

daylife

会社で、ミラニスタの同僚とサッカー談義。

「シェフチェンコのクローンとか作って日本に連れて来れませんかね?」
「そんなの莫大な金がかかりそうだから、こういうのはどうだ?。
 シェフチェンコを誘拐して偽装死体を置いてくる。
 そしてシェフチェンコを整形して日本人の戸籍を与えて日本代表にする」
「グッドアイデア!っていうか実際にどっかがやってそう

あれだけ莫大な金が動くんだからホントにやってそうだ。ハッ!もしかしてあのベッカムはTBCによって整形された別の誰かなのでは?! <んなこたぁない。

知り合いの劇団の公演を観に行った。感想は明日、といいたいところですが明日から二泊三日の旅程出でかけてしまうので取り急ぎ一言だけ。一応ネタバレ反転しておきます。
ここからネタバレ結局斬るんかい!!ネタバレここまで。

てなわけで、明日明後日の更新はありません。台風のせいで中止にならない限り。いや、マジで大丈夫かいな台風。

涅槃の読書模様

『オーデュボンの祈り』伊坂幸太郎読み中。


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shaka / shaka@diana.dti.ne.jp